会社紹介動画は4分類で考える|目的別の使い分けとは?

企業の情報発信が動画にシフトしておりますが、「何を伝えるか」「どう見せるか」はいまだ模索中の企業も多いでしょう。とくに「会社紹介動画」と一括りにされがちなジャンルでも、目的や視聴者のフェーズによって最適な構成は異なります。この記事では、会社紹介動画を4タイプに分類し、それぞれの特徴と導入メリットを整理します。

タイプ①:全体像を掴ませる「自社紹介」動画

概要を短時間で伝えるこの形式は、新卒採用や展示会、営業先の初回訪問など、接点の入口で重宝されます。構成は、社歴・事業概要・強み・拠点などを2〜3分でまとめるのが一般的。

特徴 詳細
主な目的 初見ユーザーに“全体像”を伝える
構成要素 企業理念/事業領域/沿革など
活用シーン 採用、展示会、営業資料など

過剰な演出よりも「わかりやすさ」と「視認性」が求められます。アニメーションやナレーションで情報整理するのも有効です。

タイプ②:具体的な理解を促す「事業紹介」動画

単なる「何をしている会社か」ではなく、「どう取り組んでいるのか」まで踏み込むのがこの動画。特定のサービスや製品にフォーカスし、事例やプロセス、社会的意義まで見せることで、購買・取引の意欲を引き出します。

例えば、製造業なら工程の可視化、IT業ならUI画面とともに導入メリットを解説する…といった具体化がカギです。

タイプ③:距離を縮める「インタビュー」型動画

代表・社員・顧客のリアルな声を届ける形式は、温度感のある発信に適しています。特に、採用やBtoB商談の中盤以降で「信頼できる会社かどうか」を判断する材料として機能します。

社員の雰囲気、現場の空気、リーダーの言葉遣いなど、文章では伝えきれない“人格的要素”を伝える場として効果的です。

タイプ④:共感を生む「ドキュメント」風動画

もっとも感情に訴える形式がこのタイプ。実際の仕事風景、研修の様子、イベントの裏側などを追いかけることで、「この会社で働く・関わるとはこういうことか」という生活実感を伝えることができます。

編集は控えめに、余白や間を活かした構成が特長。視聴者が“観察者”として入り込めるため、採用でも営業でもエモーショナルな関係性を構築できます。

会社紹介動画は、「誰に・何を伝えたいか」によって構成を柔軟に変えるべきです。全体紹介、事業深掘り、人物インタビュー、ドキュメント風、これらは使い分けではなく、組み合わせて活かす“編集術”とも言えます。動画を一本で済ませようとせず、視聴者の行動段階に合わせて最適な形で届ける。この設計こそが、動画戦略の本質といえるでしょう。

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